民泊サービス、まだまだ不明点が多いです。

最近「民泊」に関する記事を目にします。

家主が同居する「ホームステイ型」だと将来的には都道府県への届出だけで営業できるようです。(現在は、届出 → 審査 → 営業許可という流れです。)
新聞記事によると、多くが無許可営業となっている、とのことでした。
そのため無届の場合の罰則を検討するそうです。

民泊を行っている人は国内に約5千人いて、年間平均96万円の収入を得ているとありました。

年間平均収入額の多さに驚きました。と同時に申告はどうなっているのでしょうか。

サラリーマンや年金収入だけの世帯の場合、副業による所得(収入から必要経費を差引いた額)が20万円を超えたら所得税の確定申告をしなければなりません。所得区分としては事業所得か雑所得(その他)です。
お金をもらって継続的に行う場合は事業所得に該当します。
事業所得の場合は、仮に赤字となったら給与所得など他の所得と合算して他の所得を減らすことが出来ます。
雑所得の場合は、公的年金など他の雑所得としか合算できず、雑所得全体がマイナスとなっても他の所得と合算することは出来ません。

事業所得とする場合であっても届出だけでいいのでしょうか。 疑問が残ります。
継続的に行う、をどのように判断するのでしょうか。
必要経費と家事費(必要経費の対象とならない出費)を区別できるのでしょうか。

現在厚生労働省で民泊サービスのあり方について検討されていて、「早急に取り組むべき課題」と「中間的な検討課題」が公表されています。

戸建てであってもマンションであっても、宿泊者数が10人未満の場合には面積基準を3.3㎡×宿泊者数以上に緩和し、反復継続して有料でサービスを提供する場合には旅館業法の許可取得を促すべき、とあります。

民泊サービスについて必要な法整備を早急に取り組むよう検討するそうですが、現状においても宿泊記録を作成したり、防火・防犯や衛生上の安全対策はとるべきでしょう。
不確定な点が多いので今後の情報に注意していこうと思います。

参考 「民泊サービス」のあり方について(中間整理)・・・厚生労働省