「厚生年金未加入者200万人」の件がニュースになっています。
実は私、同じ問題に直面したことがあります。
もう20年近く前の話です。
実務経験のない私を経理として採用してくれた会社です。
私が入社後1月で前任者が退職してしまったため毎日仕事を覚えるのが必死でした。
「会社の経理が退職する」と聞いた時点で察すればよかったのでしょうが素人の私は全然気づかず、むしろ「未経験なのに働かせてくれる」という感覚でした。
しばらくすると会社の状況がなんとなく解ります。資金繰りが厳しい会社でした。
1年半くらい経った頃、資金面で会社を応援してくれていた仕入先会社の公認会計士から「国民健康保険、国民年金に移ってもらえないか」という話がありました。
最初はなぜそのような話をするのか意味が解らなかったです。
その時は「そのような話なら、辞めさせてもらいます」と言い断りました。
年金の仕組みについて理解したうえでの返事ではなかったと思います。たぶん何となく「受け入れてはいけない」という感覚的なものだったと思います。
結局その会社は従業員を社会保険から脱退させませんでした。
資金繰りは厳しいままでした。
わざと社会保険に加入していない事務所は少ないと信じたいですが、この件は本当に厄介です。それでもかつて似たような問題に直面した者としては、経営者の人には雇用するなら従業員の将来も雇用してもらいたいです。
今はそう思っています。